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千鶴は息を切らしながら、大和の肩にぐったりと倒れ込む。私、いつからこんなにいやらしくなったんだろう……。大和くんとのエッチなことが大好きだなんて、口が裂けても言えない。
「……なんでいつもゴム持ってるの……」
「いつでもどこでも千鶴とするために決まってるだろ。どうする? もうおしまい?」
大和に言われるが、千鶴は首を横に振った。
「もう少し……このままがいい……」
何度もキスをしながら余韻に浸る。いつまでも繋がっていられるって幸せ。
「そういえばさ、今朝会った同級生が言ってたんだけど、千鶴って面白DJって呼ばれてたらしい」
「な、なにそれ。初めて聞いたんだけど……」
「それで気になったんだけどさ、お前俺が助けた次の日のDJネーム、校則違反黙認娘って言ってない?」
千鶴はしばらく眉を寄せて悩んでから、顔を輝かせる。
「言った! そうそう、思い出した。大和くんに黙ってるように言われて思いついたんだ!」
やっぱり……。大和は苦笑いをする。
「あの後先生に『誰の校則違反を黙認してるの!』って怒られたんだ」
千鶴、自分は地味で目立たなかったって言ってるけど、十分目立ってるよ。
「あーあ、中学時代の千鶴に会いたかったな。話しかけてくれればよかったのに」
大和は千鶴の髪を弄びながら呟くが、千鶴は寂しそうに首を横に振る。
「……きっとその他大勢のなかの一人でおしまいだったよ。私は今で良かった……じゃなきゃ大和くんとこんな風に繋がれなかったかもしれないし……ねっ?」
あぁ、ダメだ。その顔が色っぽくて抑えが効かなくなる。
「お前……煽り過ぎだよ……」
「だって……大和くんとするの好きだから……」
「なんだそれ。したいだけ?」
「わかってないなぁ……好きで好きで大好きだから、もっと繋がりたいって思うのよ……」
俺の欲しい言葉を軽く超えて、破壊力まで備わってる。
俺、こんなに幸せ過ぎていいのかな……。
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