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プロローグ
「あちゃー」
そんな言葉が、思わず飛び出してしまいました。
私の足元には、右腕を失った美少女フィギュアが転がっています。
肩からポッキリ逝ったのですが、そもそも不自然なポーズで右手を上げていたのが悪い。こんな格好ならば、ちょっと落としただけで壊れてしまうのも当然ではないですか!
……と、造形師に怒りをぶつけるのは責任転嫁。それくらいは自分でもわかっていました。
悪いのは、洋服の袖口を引っ掛けて落とした私です。彼の好みに合わせて、ゴスロリっぽいヒラヒラした服を着てきたのが、裏目に出たようです。
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