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結婚して数か月が過ぎて秋になった、ある日、帰宅した正人は青くなった。
「萌香、どうした?」
彼女はソファで横になっていた。体調が悪いのは見るだけで分かる。
正人の声を聞いた萌香が静かに起き上がった。晴斗は不安なのか、母親から離れない。
「横になったままでいいから。病院行かないと……遅いから当番医は……」
検索しようとする正人を萌香は止めた。
「明日きちんと行くから」
正人はそこまで待てそうになかった。
「駄目だ。早く行って、きちんと診てもらわないと」
早口の正人に、萌香は首を振った。
「ほんとに大丈夫なの。病気じゃないから」
「病気じゃない……?」
そこまで聞いて、正人は心臓が大きく鼓動を打ったのが分かった。
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