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妖怪小話・漆拾伍 たたりもっけ
ヘロー!
エビバッディー!
今日も元気に始めちゃうよおおおおお!
DJエンマのおおおおお!
わくわくお悩み相談ラジオオオオオオオオオオオオ!
お相手はもちろん、地獄の人気者!
閻魔大王おおおおお!
……間違えたああああああ!
でぃー!
じぇい!
ENMAAAAAA!
FOOOOO!
それではさっそく、最初のお便りだー!
えー、青森県にお住いのたたりもっけさん!
青森いいいいい!
いいねえええええ!
りんご!
ごぼう!
にんにく!
ヒラメにワカサギ!
おまけにシラウオ!
最高の食料大国ううううう!
DJエンマに、リンゴを送ってくれてもいいんだぜー!
お便り、センキュー!
では、さっそく読み上げるゼー!
閻魔様、お初お目にかかります。
私はたたりもっけと申しまして、死んだ赤子の魂から生まれる妖怪です。
私の住む青森県では、死んだ赤子の魂から生まれる妖怪のうち、人間が害なしと判断した妖怪が座敷童、害ありと判断した妖怪がたたりもっけと呼ばれるようになります。
私は、たたりもっけと呼ばれるようになりました。
閻魔様、これはおかしくないでしょうか?
同じように生まれた妖怪であるにもかかわらず、座敷童とたたりもっけに分けられるのは、差別ではないでしょうか。
座敷童は良い妖怪。
たたりもっけは悪い妖怪。
そんなレッテルが張られ、非常に生き苦しいです。
閻魔様、どうすればこの世界から、差別がなくなるでしょうか。
重おおおおおおおおおおい!
たたりもっけさん!
重いよ!
重すぎるよ!
リンゴを一万個入れた籠より重いよおおおおお!
なーるほどー!
これは難しいー!
差別ってのは、いつの時代も存在するー!
長い歴史にべったり張り付いてて、難しいよねー!
でもダイジョーブ!
このDJエンマがずばり、解決してあげましょう!
それは……。
お前だって、妖怪と人間を分けて考えてるだろう?
どちらも、同じ生物なのに、分けて考えてるだろう?
それは差別ではないのか?
お前の言うとおり、世界は差別で溢れている。
そして、差別は決してなくならない。
人間の世界では、人間を殺すのは罪だが、蚊を殺すのは罪ではない。
妖怪の世界では、妖怪を殺すのは罪だが、人間を殺すのは罪ではない。
なあ。
これも差別だとは思わんか?
なあ。
お前も差別をしているんだよ。
それを変えるなら、一つだ。
お前が声をあげろ。
差別とは、世論が下す偏見でしかない。
お前が嫌だと思うなら、お前が世論を作るしかないのだ。
どうだったかなー?
参考になったかなー?
ではまた次週!
たたりもっけさん、是非参考にして欲しいー!
それでは、今日はここまで。
シーユーアゲイン!
お相手は、デイイイイイイイイイジェエエエエエエエエエエイ!
E・N・MAAAAAAAAAAAA!
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