無限の二人 ~あの日の言葉~

3/4
前へ
/4ページ
次へ
「ねぇ、」 「お、起きたか この前みたいに気持ち悪いか? それとも泣くのか?」 「気持ち悪くねえし 泣かねえよ」 「めちゃくちゃ人変わってて ちょっとビックリしてる むしろビビってる」 「ねぇ あの日、なんで 大丈夫っていったの?」 「どの日?」 「こっちの世界に帰ってくる前の日 戻ってきた日の前夜」 「あー、んー、 なんでだろうね」 「答えに待ってない! ねぇ!なんで?」 「そう思ったんじゃない?」 「そんな適当なのかお前は」 「なんかすいません」 「なんかもっと良いこと 言えないのか?」 「良いことなんて無いもん ただそう思ったんだと思うよ」 「なんだ なんか期待して損した」 「そっちが聞いてきたんでしょ?」 「こっちは 戻ってきてよかったか 毎日ドキドキしてたんだわ よかったのかな連れてきてって 毎日毎日気にしてたのに なんだその答えは」 「だって俺はどっちでもよかったから」 「なんだよそれ」 「だってどっちだとしても 自分は変わらないし 一緒にいたしほさんも 変わってなかったから あ、あぁ だから あれじゃない? 大丈夫だって思ったんじゃなくて 大丈夫だって思ってほしかったのかもね しほさんに」 「は?」 「日に日に暗くなってるのも分かってたし なんとなく不安なんだろうなって 思ってたから どっちでも どっちの世界でも 大丈夫だよ ってしほさんに 思ってほしかったんだと思うよ」 「なんだよそれ 意味分からん!」 「ですよね すいません」 「意味分かんない なにそれ もう、、、なにそれ」 「え、泣くの? 今泣くの?」 「うるさい 泣くもんか 泣いてないし 泣かないから こっち見るな あっち向いてろ」 「泣きながら怒るのも やめてほしいな」
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加