秋の味覚は美味しいね

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秋の味覚は美味しいね

秋の風物詩……きのこ狩り。例に漏れずうちの学校でも校外学習の一環で遠足がてらきのこ狩りを楽しむという行事を毎年おこなっている。普通遠足なら日帰りなのだが、普段都会で生活している学生に自然の良さを知ってもらうために夜はキャンプをする。4人1組でテントを貼り、狩ったキノコで夕飯を造り、そこで寝泊りをする。 ーー俺、三澤希良は山登りが嫌いだ。いや、山登りだけじゃない。マラソンも水泳も球技もスポーツ全般好きじゃない。体型のせいもあって動くのがとにかく億劫なのだ。 「山登りやだ……」 「引っ張ろうか?」 「えー……いいよ、やめて。他の人が見てるし……」 「大丈夫だって、ほら!手貸して」 笹木由孝は爽やかな笑顔で俺に手を伸ばす。 「別にそんな事までしなくていいって……」 ほら他の人の視線ーー特に女子からのーーが痛い。付き合うようになってから知ったのだが、この笹木由孝という男は本当に俺のことが好きだ。自惚れでも思い込みでもなくて……本当の本当に好意を寄せてくれている。こうして辛いと思っていると手助けしてくれたり、普段からあれこれ世話を焼いたりしてくれて、最近では毎日のように好きだと言う。 「いいから、ね!こうしてたら希良とでも繋げるし僕にとっては最高なんだけどな〜?」 「……またそういうこと言って……調子のいいやつ」 「なんとでも言って。希良に触れられるならなんでもいいんだよ。はぁ〜このマシュマロみたいな手、たまらない〜!ふわふわしてて気持ちいい。もうずっと離したくない!」 本当に嬉しそうに笑う由孝。周りには聞こえない程度の声で嬉々としている。 ーーあぁ、視線が痛い……ーー がくりと肩を落としながら山道をのんびりと歩く。空はどこまでも高くて、道は険しい。足も疲れて来て動かなくなりつつある。 「あぁ、疲れた。休みたい……」 「少し休んでいく?ちょうどあそこに椅子があるよ」 由孝の指さす先にちょうど2人くらいが腰掛けられる椅子があった。僕はすぐに座ろうという提案に頷いた。 「先生に連絡してくるから座ってて」 「うん、ありがとう」 由孝は少し前を歩く先生の所へ足早に向かっていった。 水分を取りながらぼんやりと景色を眺める。確かにこの景色は綺麗かもしれない。空気も澄んでいて、いつもより気持ちがいい気がする。秋らしく心地いい風が俺を包み込む。 「希ー良。言ってきたよ」 由孝はあっという間に戻ってきて僕の隣に座る。 「ありがとう」 もう一度礼を述べて由孝にお茶を渡す。 「このくらい、なんて事ないよ。……それにしても気持ちがいいねここ」 「そうだね」 「足、大丈夫?」 「うん、少し休めばなんとかなるかな」 ほんの10分程度休憩して、俺たちはゴールに向けて歩き出した。もちろん手を繋いでーー ✱ ✱ ✱ ✱ ✱ 「はぁ〜カレー美味かった〜」 山登りで疲れた身体にカレーは最高に美味しかった。飯盒炊飯で皆でワイワイしながら作ったのもスパイスになって旨味につながっていたのだろう。 「希良は今日もいい食べっぷりだったね。ところで、キノコ足りた?僕のキノコもあげようか?」 「……下ネタデスカ?」 冷ややかな目で由孝を見る希良。このイケメンからこんなオヤジくさい下ネタが出てくるなんて誰も信じないだろう。と、いうかこんなこと言う由孝を知るのは希良だけだった。 夕食後は近くにあるという天然の温泉で入浴タイム。何班かで時間が決められていて順番に入ることになっている。自分たちの番でようやく一日の疲れがゆっくり流せるかと思いきや、ここでも由孝はくっついてきた。背中を流してあげるよ、などと良いまたもや僕の体に触れてきた。背中の肉を摘まれたり、洗いっこをしたり……まぁ、男子高校生の温泉ともなれば見せ合い、洗いあいなどは普通のことで誰も気にしてはいないようで、皆思い思いに風呂を楽しんでいた。 入浴が済むと、あとはもう寝るだけの状態。若いとはいえ山登りはやはり疲れたのか友人らは既に寝息を立てていた。 4人1組のテントは男子にとっては少し狭く感じた。いや、自分の体型のせいかもしれない。 ぴったりとくっついている由孝。暑いから離れろと言っても『これ以上離れられないもん』などと言って離れようとしない。暑苦しいのは本当。それと同時に由孝のアレが……密着してるせいで硬くなっているのが何となく分かってしまう。由孝はそれでも普通にしているから自分が意識するのも喜ばせるだけのような気がして癪だ。だから希良も知らないフリをする。 「あ、そうだ!今日は疲れたでしょ?マッサージしてあげる」 「え、いいよ……」 「遠慮しないで、ね!僕割と上手だよ」 「……なら、少しだけ」 今日は本当に疲れた。だから由孝の申し出にあやかることにした。 うつ伏せは食べすぎたせいか少しお腹がきつかったので仰向けの体制になる。 「じゃぁ、始めるよ。足首から触るね……」 きゅっと摘んだその手は少しひんやりして心地よかった。 「このくらいで大丈夫?痛くない?」 「いた気持ちいい……かも」 同じくらいの力加減で足首やふくらはぎを念入りに揉みほぐす由孝。その手は徐々に温まり、さっきよりも気持ちいい気がした。 「はぁ〜最高……本当に由孝はマッサージ上手いんだね」 「でしょ。それじゃ、もう少し上の方やるね」 「あ、うん……」 今度は膝より上、太ももの当たりを揉みほぐされる。なんとなくだが手つきがさっきと違う気がする。揉む場所が違うのだからやり方も変わるのだろうと思って目を瞑った。手の動きに意識がいき、途端に太ももの内側を撫でられていることに気がついた。 「……やめっ、変なとこ触んないで……」 「ただのマッサージだよ……希良の足かなり疲れてるみたいだから……」 「でも……そこは……っ」 「シー。みんな起きちゃうから……静かにね」 その言葉にハッとする希良。ほかの2人を見やると、寝息は相変わらず規則正しく聞こえていた。 声を出せない状況なのをいい事に由孝は足以外にも色々触れはじめる。特に内ももの付け根辺りを念入りに撫でられ背筋がゾワゾワした。 「そ、んなとこ……疲れてな、いから……」 「そんな事ないでしょ、足全体揉みほぐさないとね……」 由孝はふふっと笑って更に上の方に手を滑らせた。そこはもう足というか……指先がアソコに触れるか触れないの場所。 「もしかして、感じちゃった?」 耳元で囁かれて息を飲む。 「そ、んなこと……ないし……んッ」 触れられた所が熱く反応して、声も上ずってしまう。さっきから足に当たるのはさっきから勃起している由孝のソレ。マッサージを始める前よりも硬さを増しているような気がする。 勝手に上がる体温。鼓動が耳に絡みついてうるさい気さえする。 「ね、ねぇもうやめ……っ」 「まだだーめ。希良のここ、ちょっと勃ってるし……このまましちゃおうか……」 「このままって……ばっ、みんな居るのに……出来るわけなっーーんぅっ」 突然唇を塞がれる。上顎を撫でられて体が硬直してしまう。 「静かに……スリリングでいいじゃん、燃えるよ……」 妖しく笑った由孝の目には既に欲望が宿っていた。こんな所で、しかも人が寝てる横でなんて……希良は何度も由孝を制止しようとするが、こういう時の由孝は力が強くて敵わない。 「希良……もう限界……もっと触らせて……」 耳元で低く囁かれて、理性は呆気なく崩されてしまった。自分から由孝に抱きついて唇を重ねる。 「……声出ちゃうから」 「わかった、塞いでてあげる」 今度は由孝から口付けられる。ぷっくりとした柔らかな希良の唇を甘がんで、舌を絡める。 「んふっ……んっ……ふぁ……よ、ひたかぁ〜……」 「希良……可愛い……っん」 ジャージの裾から手を入れて希良の豊満な胸を揉みしだく。Aカップ……いや、Bカップくらいもしかしたらあるのかもしれない胸は柔らかく、ふわふわしていた。 「はぁ……希良のおっぱい……気持ちいいね……」 吐息混じりの囁きにゾクゾクと体を震わせる希良。胸もそうだが、耳を刺激され手瞳が潤んでいる。 「かわいい……今日はさ、みんな居るからアレにしようか……」 うつ伏せになるように言われ、その通りに体勢を変えると直ぐにジャージを下着ごと膝まで下ろされてしまう。さっきまで絶妙に刺激を与えられたせいで、ぷるんと飛び出た希良のソレは触ってくれとでも言うようにふるふるとふるえていた。由孝もすぐに膝下までジャージをおろし、昂りを希良の尻へと擦り付ける。 「……やめ……んぁっ……」 「大丈夫、入れないから……」 尻の間に挟んで数回擦り上げてから今度は太ももの間に昂りを埋める。 「ひっ……こ、これだめ……っ」 ぷにぷにの太ももに挟まった由孝のペニスの先端が希良の陰嚢辺りを掠める。互いの先走りで濡れているせいでクチクチと微かな水音が響く。 「……ぷにぷにだし、ヌルヌルで……やばいっ……気持ちい……」 「そ、それだめぇ……こすれちゃっ……ぁっ」 いわゆるこれは素股と言う行為。まるで挿入してるのかと錯覚を起こしそうになる。由孝のソレと希良のソレが擦れると身体に電気が走るような気がした。 「太もも柔らかい……はぁっ、ね、ねぇ……希良っ……あとで太ももにキスマーク付けていい?」 「や、やだ……だめっ……恥ずかし……」 「僕しか見れないとこだから……ね……お願いっ」 腰の動きを止めることなく由孝は荒い呼吸で希良に言った。 「そ、れでも……だめぇっ」 「……残念。なら意地悪しちゃおうかな……」 由孝は腰を動かしながら両手は相変わらず胸の刺激を続け、時折指先で硬さを増した乳首を弾いたり抓ったり執拗に攻め続ける。耳たぶを時折噛んだり、耳の中を舐めたりありとあらゆる快感を希良に与える。だけど決定的な快感が足りずずっと甘い快感だけが継続し、達するまでには届かない。 熱く逞しい由孝の感触をひたすら太ももに感じもどかしいと言うように身体をよじる。 「ふっ……ひぃっ……んっぅ……」 希良は声を抑えるのが精一杯でもう何も考えられなかった。耳を塞ぎたくなるような水音と自分の甘く響く声……。自分からこんな声が出るなんて知ったのもつい最近、由孝とこういう関係になってからだ。 「ねぇ……お願い……。きいてくれたらイかせてあげるからさ」 よく分からない交換条件を出されている気がするが、今の希良は判断するには考える力が無くなりすぎていた。とにかくこのもどかしいのをどうにかして欲しいと、何でもするから、とだけ答えた。 「ありがう、希良。たくさん気持ちよくしてあげるね。だけど声は押えてね……っでもその前に……希良あっち向いて……」 テントの壁際を向くように命じる由孝。希良の感じている姿をもし誰かに見られたくないからと自分で壁を作ることにしたのだ。 入れるがままに壁の方を向いた希良に対し、片手は胸をいじったまま、もう片方を下へとずらし希良の硬くなり震えているソコに触れる。指で輪っかを作り軽く上下に動かすだけで希良の腰が浮いた。 「やっぱりこっちの方が好き?」 「しらな……ぁっ……んんっ……」 希良は必死に声が漏れないように唇を噛む。 「っ、噛んだらダメ……希良、顔こっち……」 クイッと顔を引き寄せ、由孝は口付けを落とす。 「はぅっ……く、くるし……」 こんな時にあれだが、希良は肉付きのいい首は可動域の限界が近く苦しく感じた。 「ごめん……もうすぐだから、我慢してっ」 「ぁぅ……んっ……ンン……」 希良も由孝も限界が近くなってきている。腰の動きはさっきまでの緩やかなものではなく、ぱちゅぱちゅと音を立てるくらいに強く激しくなっていた。衣擦れの音、水音、肌のぶつかる音、由孝の熱い吐息混じりの低くうめく声……そのどれもが希良の快感をどんどん高めていった。 「あ、んっ……も……い、く……でちゃ……ン〜ーーっ」 「……っく、僕も……っ」 希良は由孝の手を、由孝は希良の太ももを互いの精で汚したーーーー テントの密封された空間で流石にヤバいと思った2人は慌てて換気をして、こっそり水道でベタベタの体を洗い流した。 疲れた事もあってその日はそのままテントに戻り眠った。 翌朝、あんな所であんな事をするなんて信じられない、と由孝は希良に怒られた。幸い、眠ってた2人に気が付かれることは無かったがこんな事は二度とごめんだと訴える。 由孝はそれでも希良に触れられた事が嬉しかったのか顔が緩んでいる。 「ねぇ、聞いてるの!?」 「聞いてるよ、これから気をつけるからさ」 「知らないっ」 ふんっとそっぽを向いて希良は由孝の顔を見ようとしない。怒っているのもあるがら流されてしまった自分が恥ずかしくて由孝の顔を見れなかった。 「ごめんって……でも、どうしても我慢できなかったんだよ……」 由孝は頭の上で手のひらを合わせ頭を下げる。 「ほんっとに恥ずかしかったんだからね!朝みんなに何か変な声したとか言われるし……」 同テントの生徒らはどっか遠くで声がしていた、夢でも見てたのかと話していたらしい。 「うん、だからごめんって。僕のキノコもあげるからさっ。ねぇ、許して?」 「だからそれ下ネタにしか聞こえないしっ」 由孝の腕を軽く拳で何度も叩く。傍から見ればただのじゃれ合いで、同じテントで過ごした2人は遠目でそれを眺めて言った。 「アイツら……朝から元気だな」 「うん、なんか漫才でもしてるみたい」 同じテントのほかの2人は由孝と希良を見てそんなことを話している。 結局、由孝が帰りになにか奢るという事で話はまとまり、みんなで楽しく残りの校外学習の時間を楽しんだ。 〈終〉
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