知っている私と知らない私

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 夢を見た。  気がする。  本当に夢を見たかどうか定かではない。しかし、目が覚めた時、昨夜まではなかったもやもやとした感覚が私の心臓を押し潰してきて、気持ちが悪いのだ。  そして、私の見た夢はよく正夢になる。だからこそ、夢がなんなのか分からないと余計に気持ち悪い。  考えていても、忘れた夢なんてすぐには思い出せないものだ。仕方なく、仕事に行く準備を始める。  スーツケース片手に家のドアを開けて、雲行きのあやしい空を眺めた。  今日は何かが私を待っている。  そんな予感がした。
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