9981人が本棚に入れています
本棚に追加
春の湯さんでの温泉デートをあすに控えて、寝室で荷物を準備する大地に声をかけた。
「大地、あしたの春の湯さんだけど、3時にはチェックインできるよ? 何時に行く?」
「いいよ3時で。写真撮るなら時間いっぱいあったほうがいいだろ?」
「そうだね、うん。大地がいいならそうしたい」
「わかった。朱音? 大好き」
大地は、毎日これでもかと私を甘やかしてくれている。このまま溶けるんじゃないかと思うくらい。
好きとか、愛してるとか、さんざん耳元でささやかれる。大地が私の中にはいったままそう言われると、もうお腹がきゅんきゅんして仕方ない。
そうすると余計に大地が喜んで、激しく抱かれることになる。温泉デートはどんなことになるのやら。体力がもつのか心配です……。
「ね、朱音。生理大丈夫なの?」
「へっ!? せ、生理!?」
「うん」
「な、なんでそんなこときくの?」
「いや、付き合ってからそういえばまだ生理になってないんじゃないかと思って」
もう、いったいそれはどういう意味ですか!? 生理は規則的に来てますけど……。
「も、木曜日には来る予定だよ……なんで?」
「いや、把握しておこうと思って」
「いや、だからなんで?」
「体調も心配だし。だって、部屋の露天風呂でするんだろ? 体冷えたら悪いかなとか、その他いろいろ……」
「しっ、しないよ!! だって露天風呂だよ、外じゃん! 声聞こえちゃうよ」
「え、なに、じゃあしないつもり?」
「もう、ばか!!」
顔を真っ赤にして怒った私をよそに、ケラケラと笑う大地。だってそんな、外なんて無理だよ。声なんて、が、我慢できないし。
最初のコメントを投稿しよう!