プロローグ ただの平日

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 今年の冬は特に寒い。冬が始まった頃はこの寒さで眠気が吹き飛んだが、慣れてしまった僕の目はまだ目覚めていなかった。  道にはうっすら雪が敷かれていて、足元が凍えている。  学校に着いた僕はストーブの付いた教室に急いで向かおうと勢いよく靴箱を開けた。  足元に何かが落ちる。  それは白い便箋だった――。
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