僕らは生きているから怒るんだ

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「ちょっとどうなってるのよ!」 「管理者はどこに行ったんだよ!」  二人とも管理者に対して怒っている。僕も本当に頭にきた。こんなずさんな管理をするやつに思い知らせてやる! 「僕は管理者のところへ行ってくる!文句を言ってやるんだ!」 「えっ!無理よ!」 「やめろよ!死ぬぞ!」  僕は二人の声を無視し、勢いをつけて飛び出した。  バシャンッ  ……ピチピチピチピチ…… 「ママーッ! 金魚逃げたー! 」 「あら大変! 」  ……そう僕らは金魚。急いでかけつけた管理者によって水の中に戻された僕はなんとか無事に生きのびることができた。 「ごめんねー。いま餌をあげるからねぇ。」  腹がへった僕らは、管理者が上から降り注いだ朝食を無心で食べた。 【END】
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