おまけ!

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「うわああぁぁあああぁぁ!」  飛び起きて見た世界は、暗闇だった。  視界は閉ざされているけれど、うっすらと浮かび上がってきた景色には見覚えがある。 「あ……ゆ、夢……?」    はああああ……よかった。  心からよかった……! 「けど、なんて夢だこんちくしょう……!」    今だにドクドクと速い鼓動を打つ心臓を撫で下ろしながら、深い息を吐く。    すると、隣に転がっていた長細い輪郭がもそもそと動いた。 「ん、佐藤くん……?」 「あ……ごめんなさい、起こしちゃいましたね」 「それはいい、けど……どした? 怖い夢でも見た?」  寝ぼけ眼のまま、理人さんが長い腕を伸ばして俺の頭を撫でてくれた。  まるで、子供によしよしするみたいに。 「プッ、ありがとうございます。落ち着きました」 「ん、おやす……あ、そういえばさ」 「はい?」 「佐藤くんは、どうなの?」  え。  ――佐藤くんはさ、その……ど、どうなの。  いや、違う。  これはただのデジャヴだ。  正夢なんかじゃない!  むしろ、そんなことになんて俺がさせない!  絶対に……! 「ど、どど、どどどど、どう……って……?」 「おしり。ツルツルなのか? それとも、もじゃもじゃ……?」 「……」  これも、夢……だよな?  夢の中の俺が夢を見ていて、その夢から覚めたけど俺自身はまだ夢の中だから、こうやって頰を思いっきりツネっても絶対に痛くなんてないはず―― 「いって……!」 「佐藤くん?」 「…………」 「佐藤くーん?」 「………………」 「なあ、佐藤くんもおしり見せて?」  頼む。  お願いだ。  早く目覚めろ、俺!  fin
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