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 そんな「オカルトおじさん」こと星口丈晴さんとの食事会が今夜とり行われることとなった。東京の本社からやって来るのだが、何故か俺も駆り出される。どうやら丈晴さんの希望のようだが、俺に何か用事でもあるのだろうか。  丈晴さんは新幹線でこちらに向かうそうなので古川駅で待ち合わせることになった。駅までは白波さんの運転で行く。白波康介さんは星口玩具の社員だが仕事のほとんどは二郎君のお世話。スケジュール管理や運転手などを任されている。年齢は36歳。彼にはお兄さんというよりはお父さんと言った方がしっくりくるような貫禄を感じる。俺と二郎君は車内の二列目のシートに真ん中を空けて座った。古川駅までは社屋から20分ほどかかる。この時間帯は道路が混むのでもっとかかるかもしれない。車が発車した瞬間俺は目を閉じた。すぐに寝付いた。古川駅に着くと二郎君と白波さんの両方から叩き起こされた。それくらいしてもらわないと起きられないので助かる。
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