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「世界中でいろんな組織が隠蔽工作に必死だよ。もちろん星口玩具も」 「その隠蔽工作に1%の人たちを利用していると」 「勘がいいね」 「話の流れから察しただけです」  「星口玩具が管理している超能力者やコンタクティたちは、佐々木兄妹を含めて今の所22人。ほかの組織に比べたら少ない方だけど、なかなか頑張っていると自分でも思ってる」  丈晴さんの宿泊するホテルが近付いてきたあたりで彼は「松下君は僕らを咎めないんだね」と言った。 「二郎君ならこの話を一発で理解してくれないだろうし、白波君なら間髪入れずに怒ったと思うんだよな」 「咎める所ありましたか」 「ヒトガタの情報隠蔽にリストの人間を使うことだよ」 「俺にはそれが良いことか悪いことかすぐには判断できません」 「そうか。賢明だ」小さく頷き紙袋から鐘崎のリーフレットを出すと余白にボールペンを走らせる。「松下君もうすぐ誕生日だって?」 「そうですけど」 「何歳になるの」 「30です」 「そう」と呟くとリーフレットを俺に差し出した。携帯電話の番号とホテルの部屋番号が書いてあった。
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