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ホテルから出て歩いて新宿駅へ。
駅の椅子に座り。
「衛子ちゃん。話があるんだけどいい?」
「うん。なぁに?」
「別れてくれ。」
「え・・・。嫌いになったの?」
涙がポロポロ流れ落ちた。
「その逆だよ。大好きだ。衛子ちゃんを守るためにはこれしかないんだ。」
と言って私の手を強く握った。
私はギュッと手を握り返した。
「千里さんのこと?」
「あぁ。」
千里花蓮さん。28歳で仕事もできて美人。大和さんが私にだけにやさしいのが気にいらないみたいで、不倫もうたがってる。
「うさぎみたいにおとなしくてかわいいからうさぎちゃんって呼ばれてるけど、本当は月野うさぎみたいにドジでバカだからうさぎちゃんって言ってるって休憩室で言ってたわ。」
大和さんは立ち上がり、私も立ち上がった。
「別れても守るから。」
そう言って抱きしめてくれた。
「ありがとう。」
私もギュッと握り返した。
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