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1.初まりは甘いキャンディーから、、、。
ゴトンプトン、、.
もうそろそろかと、自然に目が開いた。
あたりは、空席だらけで貸切状能になっている。
つり革が皆同様に揺れていて、それを見た私はなぜか心がむなしくなった。
膝に手をおいて、大人しく電車が止まるのを待った。
しばらくして、揺れが除々になくなり駅についた事が分かった。
荷物を肩に掛け、小走りで開いたドアから出た。
駅にある時計を見ると、やはりいつもと同じ午後5時ぴったりだ。
スマホを開きラインをする。
「今ついたから、後何分で来れる?」と送り私はスマホをしまう。
する事も特にないので、持ち歩いているキャンディーを食べる事にした。
ポケットから、棒のついたキャンディーを取り出しすばやく、包み紙を取りクシャクシャにしてゴミ箱に捨てた。
パクッと食べるとじんわりとぶどうの味が広がってゆく。
噛みくだくことは、最後にしようと思いなめつづけた。
そして5時になると必ず彼がいる。
「やあ千野さん!!」後ろから声がする
ビクッと驚きながら,声の主に話しかけた。
「こ..こんにちはぁ糸坂くん、、」
弱々しい声で少しはずかしくなる。
彼は私と同じ学生で都会で暮らしている糸坂ミウだ。
入学してからこの駅を使うようになって、彼と出会うようになったのだ。
それ以来お互いの事を話したりしている。
何やら糸坂君はキャンディーが気になっているらしくこちらに指を刺した。
「あっよかったらあまりあるから、あげる」そうして無意識の内に、キャンディーを手わたしていた。
「あ、、ありがとう」すると何やらゴソゴソとあさりだした。
そして渡されたのはあめだった。
「これ、、、ちがう奴だけどよかったら」と言われ私は受けとった。
そして、食べると甘いミルクで口の中を溶かした。
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