あっぷっぷ!

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昔、曽祖父からある話を聞かされたとき、他言無用だときつく言われた。何でも私の家系だけで代々語り継がれている話で言霊が宿っているらしく、外に漏らすと大変なことになるらしい。 幼かった私は震え上がり、誰にも言わないと約束した。 そしてそのまま成長し、いい大人になった。今考えると、とても胡散臭い話だ。もしかしたら私に言うことを聞かせるために大人が作った話かもしれないとさえ思う。 もっとも、今まで言わなかったと言うより、ほとんど忘れていたと言う方が正しいのかもしれない。そう。あの募集に出会うまでは。
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