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虹玉
昔ながらのガラガラだ。
玩具屋だけに、商品はフィギュア以外には、魔法少女ステッキ、安っすいガンプラが並んでる。
1つ、珍しいプラモが目に留まった。
「え? 四等がモビルフォーム・ガンガルじゃん。ある意味スゲーお宝!」
ガンダムのパクリとして有名なのだ。かえって、高値がつくこともある。
「だろ? ま、翔ちゃんにはお似合いってとこだな」
イチイチ、いらっとすることを言うおじさんだ。
「るさいな、いいよ。ガンガル狙いで回すよ」
ガラガラ、ガラガラ
「なかなか出ないな」
「勢いが足りないよ。翔ちゃんと同じで」
余計なことばかり言うおじさんだ。
「黙っててよ!」
勢いをつけて回した、その時。
ポン
「ん? 虹玉だ」
金の上を行く虹色の玉が出た。
これ、もしかしてフィギュア当たったってやつ?
「おじさん、当たった! 一等でしょ?」
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