(仮)マーツと離れてから

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瞼が重い。 また次の日が来てしまった。 なんで近くにマーツが居ないんだろう。 なんて、分かりきってるのに。 本当に僕は馬鹿なんだから。 「マーツ、戻ってきて」 言葉にして願ってしまう。 願うだけじゃ、戻ってきてくれないのに。 フローラ姫と出会ってその日から、マーツは僕から距離を置いてしまった。 きっと会えるようになるって思ってたのに、時間は過ぎて、もう、次の週が来てしまった。 もし、マーツが僕から離れた時に、僕が追いかけていたら、マーツは側に居てくれたかな。 でも僕が引き留めることで、マーツを余計に悩ませそうで、僕から会いに行くこともできなかった。 僕もマーツの気持ちに寄り添って、自分自身の素直な気持ちのまま動いてしまったら、このまま溺れてしまいそうだったから。 マーツのことを愛してるし、ずっと恋人としていれたらどれだけいいだろうと思う。 けど、そうしたら、婚約者であるフローラを悲しませるかもしれない。 マーツを愛しながら、フローラとも結婚し、子供を作って、大事に出来るかといえば、そんなのは駄目だ。 お母様のように結婚相手を悲しませるのは嫌だと思ってるのに。 お父様がせめてお母様を包容力あるくらい愛してあげれる人なら良かったのに。
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