君とならどこまでも（完結）

鳥籠の中の可愛い小鳥

―――満月の形をした月が綺麗に輝いて、柔らかい光が部屋の中へ射しこんでいる。

その部屋は電気がついていないのか真っ暗で何も見えない。

しかし…。

ガチャ、ガチャ、ガチャ…、と何か音が聞こえてくる。

よく見てみると、一人の人物がベッドの上で激しく暴れている。

その度にギシッ、ギシッと音を立てて揺れるベッド。

その人物は声が出せないのか必死になって、身体を動かしている。

でも、それは無意味に近い。

何故なら、ベッドの上にいる人物は女性で、口には声を出させないようにガムテープが貼りつけられ、両手首にはそれぞれ頑丈に作られた鎖が巻きつけられ、ベッドの柵に縛りつけられてある。

女性が暴れる度に手首からうっすらと切り傷が出来て、痛々しいほどに真っ赤になっていた。

その時…ガチャリっとドアの開く音が聞こえてきた。