鳥籠の中の可愛い小鳥

2/11
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
「…ダメだよ、そんなに暴れちゃ。僕の愛する身体に、傷がついてしまうじゃないか」 慌てる様子もなく、ゆっくりとドアを閉めて、女性に近づくために歩いていく。 口角をあげて妖しく微笑む男性は、怯えている女性の顔を眺めるように見つめて、さらに小さく笑った。 「あぁ…、そんなに僕が待ちきれなかったんだね。嬉しいよ!でも、大丈夫。これから、もっとたくさん喜ばせてあげる」 アハッ…、アハッ…、アハハハハハハハハッ。 狂ったように笑いだす男性。 その姿を見る女性の瞳は涙が滲んでいた。 ひとしきり笑った男性は嘘のように笑いを止めると、ズボンのポケットから小さな小瓶を取り出す。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!