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男の子だった。
どう見ても私より年下。
高校生かな。
目深に被った帽子に、大きな目が印象的な男の子だった。
「悪かったわね。9月なのにまだ夏だって思ったからそう言ったの。」
初対面の男の子に独り言を聞かれたのが恥ずかしかった。
「ごめん、悪気はないよ。
俺も久しぶに外に出て、まだ暑くて夏だなーって思ってたら、タイミングよく思ってたこと言う人がいて、びっくりして思わず笑ったんだ。」
「久しぶりの外?」
学校が始まっている9月なのに、不思議に思って聞き返した。
「最近までその先の病院に入院してたんだ。
で、今日久しぶりに外へ出て散歩してたら、君が 大声で独り言てたって訳。」
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