告白

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告白

「おはようございます。昨日はすみませんでした。」 早退の件を謝って回る。 私があんな風にするのは初めだったから理由を聞いてくる人もいれば労りの言葉を掛けてくれる人もいた。 こういう場面でも人の本質がよく見えたりするものだよね。 会社には沢山の顔があって それになぞるようにして形が出来ていく。 「山上君、昨日は本当にごめんなさい。せっかくの楽しい時間を台無しにしてしまって。」 深々と頭を下げた。 気まずさよりも申し訳無い気持ちが勝って勢いよく謝ってはみたものの、内心気が気ではなかった。 頭を下げている最中に思わず目を瞑ってしまった。 「頭を上げて下さい。俺、全然気にしてないですから。むしろ篠崎さんの事が心配で、、、。体調、もう大丈夫なんですか?無理はダメですからね?」 徐に頭を上げた時に見えた彼の表情は今まで私に見せた事がないものだった。 潤んだ瞳、口角の下がった口元、、、 この前とは違う意味で胸がぎゅっと苦しくなるのを感じる。 「ありがとう。もう大丈夫。今日は昨日の分も頑張るね。」 紹介された日とは違って上手く笑えた気がする。 それに応えるかのように柔らかい笑顔で迎えてくれた。
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