雌雄を決する 4/10

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雌雄を決する 4/10

「安藤の命令をなんでも聞くよ。それこ怒鳴りつけて命令してきたっていい」 「言いやがったな。で、勝負は何でするつもりなんだ?」 「フォースロイヤル」  僕は巷で話題のバトルロイヤルゲームのタイトルを挙げた。これは安藤が保坂ユキが一緒にプレイし、怒鳴りつける原因になっているアプリでもある。 「へえ? 俺にフォースロイヤルで挑もうってのか? ランキング上位の俺と?」 「負けたことを人のせいにするような奴は、ゲームでもいざという時に弱いんだよ。それをわからせてあげるよ」 「言ってくれるじゃねえか。やってやるぜ!」  安藤は威勢よく勝負に応じてきた。  クラスメイトの図らいにより、僕と安藤は教室の中央に向かい合わせで座った。周りをギャラリーがぐるりと取り囲んだ。さながらeスポーツの会場のようだった。  僕はフォースロイヤルを起動して安藤とマッチングを行った。このゲームは一つの島にプレイヤー同士で降り立ち、武器を集めながら相手を倒すというシューティング・アクションだ。  勝負は一対一で、先に二勝した方が勝ちということにした。  一戦目が開幕した。
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