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「てかさぁ、ここ! 振られた者同士、くっつきゃいいのに。私、お似合いだと思うけどなぁ……」 光里が持っていたレンゲで、吉沢といずみを指す。 「うん、うん! 私も前から思ってた。すっごいしっくり来るカップルだよねえ?」 沙織も、二人を見て、嬉しそうに同意した。 いずみは、沙織達の言葉に一瞬目を丸くしたが、吉沢の左腕に自分の腕を絡め、顔を覗き込む。 「え~? じゃあ、そうしちゃう~?」 「久留宮、そうとう酔っぱらってんだろ? ()だよ、お前なんかと付き合ったら、俺、会社の男性社員達から呪われるわ」 悪態をつきながらも、吉沢はいずみの腕を振りほどくこともなく、動きにくそうに鍋から具をお椀によそい、食べにくそうに箸を動かしていた。 その様が何だか可笑しくて、沙織と光里は顔を見合わせて笑い転げた。 「何がそんなに可笑しいんですか? 先輩達もいい加減酔っぱらってますよねぇ? 俺、三人も面倒見切れませんからね」 「だ~か~ら~、吉沢はいずみちゃんの面倒だけ見てればいいのよ~私達のことは放っておいて~」
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