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処女、ゲイ、ハグ
イルミネーションが輝く夜の街で、あまりに寂しそうにぽつんと立っているから思わず声をかけた。行くところが無いという君を連れ込んだのに下心が無かったとは言えなくて。
だって口説くつもりで連れて行った店で、こんなきれいなお酒は初めてなんて瞳をきらきらさせるから、どうしても触れたくなったんだ。
なのに部屋の中、緊張して冷たく震える手に触れたら苦しくなった。これも一目惚れっていうのかな?
──ほんとに好きになっちゃったみたい。
小さく呟いて、ハグだけして手をつないで眠った。
これが僕と彼の馴れ初めの話。
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