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ビッチ、童貞、リバ
オレンジの照明でもわかる上気した肌。
ベッドを軋ませて君が近付いた。
くちびるを避けて、首筋からキスの雨。
初めて抱かれた昨夜の記憶に体が疼く。
いや、という言葉で君を誘った。
奥深くまでとろけたいと本能に喘いだ時、君の手が僕に触れる。
──今度は、オレのこと奪って?
くちびるに、囁きが落ちた。
と、同時にぬるりと深くて狭い穴に飲み込まれる。
甘く掠れた君の声が、薄暗い部屋に響く。
朝陽も昇りきらない、そんな時間。
初めてを、ぜんぶ奪われた夜。
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