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カルテ03~再開
路地裏は、建物が密集していて薄暗かった。
バキッ!ボキッ!
骨が折れた音がした。
エンは、しりもちをつきながら助けてくれた黒服で黒いマスクをした背の高い男に
「待って! そんなにしたら死んでしまうわ!」
っと、訴えた。
「甘い娘よ……」
黒服男は、そう言って自分の腰につけていた紐をほどいて襲った男連中を縛りあげた。
「エンッ!」
スカイが、路地を走って来た。
黒服男は、立ち上がり声の方に振り返った
「スカイ……」
「!? アーロン……?」
スカイと黒服男は、立ちすくんだ
「アーロンさん?」
エンは、下から顔を覗きこんだ
『近い!』
「娘よ、パーソナルスペースってわかるか?
そうか……どこかで見たことがある娘だと思ってつけて来たが……
エロモンスターロリコンのつがいだったか」
アーロンは、後ろへ少し下がりニヤニヤしスカイを見て言った。
「エロモンスターロリコン…… ってホークの奴! どこまで広めたんだその名前ッ!」
「ククッ……」
アーロンは、口をおさえて笑いはじめた。
「お前……本当に、俺で遊ぶのやめれや」
スカイは、呆れ顔で言った。
「エンとか言ったか? スカイなどやめて私と共に来ないか?」
アーロンは、エンの手の甲に唇をつけて言った。
「えっ……?!」
エンは、頬を染めた。
「……アーロンッ!!」
スカイは、建物にかけてあった箒を持ち、
逃げるアーロンを追いかけ回した。
……「子供過ぎる……」
スカイのカバンから少し顔を出したコサメが言った…………
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