私への罰

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私への罰

 次の夜、いつものように一人町外れでお客様を待っていると、人相の悪い人たちが数名で私のもとにやって来た。 「あんたが『サキュバスのナンネ』?」  女性らしい獣人が、獣人や人間らしい人を後ろに何人か引き連れている。 「はい」  私は込み上げる怖さを必死に押し殺し、いつものように事務的にそう返す。 「あたしたちを楽しませてみてよ。あんた『サキュバス』なんでしょ?」  その人たちは私のことを舐めるように眺めると顔を歪めて笑った。 「…はい」  嫌な予感がした。  それでももしお客様なら、私は要望に応えなくてはならない… 「っ!!」  その人たちは乱暴に、私を誰も来ないような町外れの森近くに引きずってきた。  痛いなんて言ってはいけない…  大切なお客様になるかもしれない相手に… 「このコを押さえつけて!!」  ボスであろう彼女が私を連れてきた人たちにそう命ずると、彼らは私の手足を押さえつけた。 「…。」  泣いてはだめ…されるがままになるの…  この人たちの望みはきっと、私を好き勝手にすること…  彼女は私の頬を軽く叩きながら、押さえつけられた私に詰め寄る。 「ここにきてからさ、どんだけの相手をたぶらかしたの?悪魔のあんたは。魔族がこの国に移住してきて良い顔をしてるって言うからあたしたち、気に入らないと思ってるの。」  …この人たち、私を本物のサキュバスだと勘違いして… 「あたしたちを夢に引きずり込んで誘惑してみる?サキュバスなんだしね。…何人も相手してきたっていうのに、自分は清楚、みたいな顔しちゃって…気にいらない!!」 バシィッ!! 「っ…」  私の頬に彼女の手が飛ぶ。  でも私は声を出さない。 「…声も出さないの?ずいぶん儚げな見た目に反して強気なんじゃない。相手とやらないと存在出来ないくせに。それとも、早くあたしたちの相手がしたい?本当にいやらしいコね」 「…。」  私は顔を逸らして黙ったまま。 「…怯えないなんてつまんないコ…さすがサキュバス…みんな、この悪魔を痛めつけて!好きにしていいわ!」  私は目を瞑り、覚悟を決めた。  身体は震えるけれど、あとはどんなに痛めつけられても時が過ぎ去るのを待つだけ。  ニヤついた気味の悪い笑いで数人に取り囲まれ、私の服は引き裂かれた。  そして押さえつけられたまま何人かで身体を撫で回される。 「っ…」  もしかしたら私はこのまま、本物のサキュバスとして嬲り続けられたあと殺されてしまうかもしれない。  …これが私への報いなの…?  他に何も出来ず、何人もの相手を嘘で導いて、自分すらも見失った私への…
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