真夏の決闘(西瓜編)・・・未完

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8月になった。 炎天下とは、これをゆう、てな天候に恵まれると、朝から西瓜を買いに行く。 ところが、どうだい、馴染みの西瓜屋は、こともあろうに三列のドライブスルーと化していた。 ありえない。 平日だっちゅうのに、畑のど真ん中だっちゅうのに、遮蔽物なしの炎天下だっちゅうのに。 ・・・交通整理のお兄ちゃんがゆうた。 「はい、ただ、5時間待ちになっておりまして、最後尾は迂回路を使って下さい。標識あります。」 立て板に水の口上に呆気にとられた。手馴れている。黒光りしてる顔からは、表情が読めない。 闘ってやろうじゃないかっ!! どえらく遠くの迂回路から最後尾についた。ドライブスルーすら、見えない。 夕日が眩しかった。 闘い終わって日が暮れて・・・私は勝ったのか・・・いや、買ったけどね。見目麗しく、糖度もしっかり、最優良の大型二個・箱入り。 最優良なんざぁ、購入したこたぁない!なぜなら、見た目はそこそこなんだけど、糖度だけは最優良と変わらんっちゅうのしか用は無かったからだ。当然、安い。 今年は釣られた・・・「これしかないんです。」担当はそういった。「また、明日ぁ~」後続の方々は三々五々、解散していった。すいません。なんか悪い気がするけど、これが日常なんだ・・・今年の日常・・・。 嫌がられる位の試食も無かった。本当に機械的機能するだけのドライブスルーだった。アウトレットの巨大西瓜持ち込んでくる名物おいちゃんはどこいたったのかなぁ~・・・ 買うしかないだろっ。これだけ待って、さらに高額だとはあっても・・・。 何があったんだ?!西瓜屋さん!どこで宣伝したんだ?!できるなら庶民味方に戻って・・・。 さて、実食っ♪ 子供用プールに水張って、板氷20枚ばかり放り込んで、攪拌。魔女の鍋の如く。そこに西瓜、泳がして、ぐるんぐるん。 で、忘れたころに、さぁ、包丁、入れようかっ♪ でっ、ざんぶっと口にしたらば・・・すっぱい・・・いや、肝心が甘くないっ!・・・水っぽいのだ。これは、夏の、水の甘味・西瓜ではないっ!! 許せねぇ~!! 喰らわせてやらねば、しかるべき、報いをっ!! どこだっ!!魂を売り渡した悪魔はっ!! 西瓜グルメのおいらの舌が許さねいと言っているっ!! 手間賃日割り二万両超え(車燃料費用込み)をなめんなよっ!! (みかん。いや、未完)
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