初めての夜

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初めての夜

斗真(とうま)…くん…私ね、…初めて、なの…」 「明里(あかり)、馬鹿だな…そんなこと…わかってるよ、最初から…」 「あのね…しかも、色々多分、他の女子より遅れてると思う…情報とかそういうのも…」 「うん…それもわかってる… そうだよな、明里は…」 「あ…あとね、私…あの…」 「うん…?何…?」 「あの…私ね、すごく…すごくね、…胸…小さいの…だからっ…あっ…んっ!」 まだ話している最中、 斗真くんの大きな手が…私の胸にそっと、触れる… 嘘…なんでいきなり…  信じられないくらいに、恥ずかしい…  「…明里… も、いいから… 明里のことなら、もう全部、俺わかってるから…」 「… …でも…私、スタイルも… あまり… ぁっ…んっ‥ や…だ、斗真くんっ… なに…」 胸を優しく、浴衣の上から揉まれる…  ああ…なんだか、おかしくなりそう… 「ふっ… 馬鹿だな…明里…。」 「…斗真…くん…?」 「俺にとって、胸が小さいとか、スタイルがどうとか、ホント、どうでもいいから…」 「え… あっ んっ… やぁっ…」 さらに、手のひらで緩やかに揉まれて、私はビクンと身体をのけ反らせる…。 「俺にとって…今から、明里を初めて、抱けることが…一番大事…」 「…斗真く…んっ …んぅっ… んーー …」 熱い舌が…私の堅く閉じた唇を割るように侵入してくる… 何度も舌を絡められ、息が苦しくなる… 「ふっ …明里… ほんと、可愛い…好きだ…できるだけ優しくするから… 抱かせて…」 「…うん、斗真くん… 私も…好き… よろしく…お願いします…」 「ふふっ…なんだよ、その挨拶… まあ、いいか…じゃ、脱がすよ…?」 斗真くんの指が…  私の浴衣の帯に伸びる… 今日、私はやっと、斗真くんと結ばれる…  私の初めてを…彼に捧げる… 初めての…夜  嬉しい… でも、やっぱり怖い… シュルシュルと帯を解かれ…                私はゆっくりと、眼を閉じた… 
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