13人が本棚に入れています
本棚に追加
少し肌寒くなってきた12月初旬。
先生が、黒板の前に立った。
「え~…最近うちのクラスには転入生が多いが、また一人、迎えることになった。
青木斗真君だ。入ってくれ。みんな、仲良くな…」
ざわざわとした教室に、一人の男子転入生が足を踏み入れる。
「青木斗真です。九州から来ました。よろしくお願いします。」
サラサラした明るい色の髪、…片耳に光るピアス …
色は浅黒い…鼻筋がスッと通っていて、切れ長の目…目力が凄い…
そして、はっきり言って…どこからみても美形だ…
クラスの女子が息を飲む音が聞こえた…気がしたくらいに… ‥
しかも、身長が…凄く高い…180センチほど…ありそう…お父さんと変わらないかもしれない…。
教室全体を見回し、二カっと笑ってみせる。
全く緊張していないように見える。
私の挨拶の時と、凄い違いだ…
私は緊張し過ぎでほぼ無言…そそくさと席に着くしか、できなかった。
「斗真って、呼び捨てで構いません。早く慣れたいんで、色々教えてください。よろしくです。」
それが、私と彼の、最初の出会いだった…
最初のコメントを投稿しよう!