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杉崎
長い水音
… … シャー … …
水無月さんが、俺と交代で、シャワー室へ向かってから、
俺はまるで放心したように、ぼうっと、窓際のソファに腰かけていた…
シャー … … …
いまだ、聞こえてくる水音…
やけに、長い…気がする…
もう、15分…
いや、もしかしたら、20分近く…経ってないだろうか…
お風呂の湯を溜めているなら、わからなくもないが、シャワーだけでこんなに時間を要するものだろうか…
まあ、女性だから髪を洗う時間とか、色々、あるのかもしれない…
水無月さんはもともと、お風呂に入る時間が長い方なのかもしれないし…
ただ、少し気になる…
さきほどから室内には、シャワーの水音しか聞こえてこない…
まさかとは思うが、中で…のぼせて、倒れたりはしていないだろうか…
今頃反省しても、本当に遅いが、
俺は彼女をしつこいくらいに抱いてしまった…
彼女の悶える姿をずっと見ていたくて…
俺が彼女の奥深くを突き上げるたびに、あんと…可愛く喘いで…
のけ反る白い首筋を目に焼き付けたくて…
何度も、何度も彼女を、突き上げた…
限界まで、我慢していたつもりだったが、
気付けば激しく奥まで、張りつめた自分のそれで、一気に貫いてしまっていた…
彼女もきっと驚いたに違いない…
小さく身悶えて喘ぎながらも、彼女の眼から涙がこぼれたのを、見逃さなかった…
それが、痛みからくるものなのか… 快楽、なのかは判然としないが…
なぜ、俺は… 本当に、愛しいと思っていた彼女を…
あんなにも激しく男のそれで揺さぶって… せめたてて、しまったのか…
最後まで、優しく…紳士的に愛したかったのに…
俺は自分が怖くなる…
可憐な彼女を前にすると…
あの、白くて細い肢体を目の当たりにすると…
理性が…
俺が今までの人生において、保ってきた理性が簡単に、崩れていきそうな気さえ、してくる…。
シャー… …
さすがに、長すぎないか… …
どうすべきか…
いきなり入るのはさすがにまずい…
大丈夫なのか…
俺はやはり気になり、ひとまずドアをノックすることにした…
※他サイトの作品がひと段落着きましたので、再びこちらを更新していく予定です。読んでいただけると嬉しいです。
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