俺はΩじゃありません

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俺は怜央さんを振り払い家を飛び出して宛もなく街の中を走った。橋の上に来た時、俺は下を覗き込んだ。暗くて落ちたら楽になれるかなと思い躊躇わずに橋の手すりを乗り越え飛び降りた。 「やだポメちゃん死なないで…」 「怜央さん…」 腕を掴まれて宙吊りになっていたが、引き上げられて抱きしめられた。その力は強く、とても苦しかったが俺は背中に手を回して声を殺して泣いてしまった。 周りの人の目をお互い気にせず抱きしめあっていたが、俺が落ち着けば怜央さんはサングラスをして俺の手を握りいつものように鼻歌交じりで歩いてゆく。 しばらく歩いていればラブホテルの前について、躊躇なく入っていくので俺は何も言わず着いて行った。部屋を選んで中へ入り、ベッドに押し倒される。 「怜央さん…」 「ポメちゃんもうえっち駄目?」 「ううん…俺にはもう怜央さんしか居ないから…好きにして良いですよ…」 俺が首に手を回せばぷくーっと頬が膨らんでいく。予想外の反応に驚いていれば、頭突きをされて目の前がチカチカした。 「聖も虎牙もポメちゃん帰ってくるの待ってる!…ん?待てよ…俺しかいない…ポメちゃん独り占め?ハッ…!!!そうだよポメちゃん俺しかいないから俺だけみてれば良いよ!」
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