翔之介さんの大けが

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「翔之介さん! 血が!」 あたしは、青くなって言った。 「大事ではありませぬ。昔は、このような傷は、しょっちゅうでございました」 確かに、戦があった頃なら、そうかもしれない。 でも、手当てはしなくては! 「翔之介さん、包帯を巻くから」 あたしは、救急箱から、包帯を出して、細く切った。 それを、翔之介さんの、脇に巻いた。 「申し訳ございませぬ」
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