ミニ侍

翔之介さんの大けが

翔之介さんは、言った。

「寝所で、休めば、容態も良くなりましょう。もう、沙穂さまも、お休みください」

「えっ？　ああ、うん……」

あたしは、とても心配だったけれど、翔之介さんは、いつもの寝床である、居間の押し入れに、足を引きずりながら、入った。

翌日、朝一番に、翔之介さんの寝床に行った。

いつもなら、翔之介さんの方が、あたしより、早く起きているのだが、
今日は、翔之介さんは、手ぬぐいの布団に寝たままだった。