愛しき人

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まわりが、油臭い。 庭に出てみると、黒い人影があった。 「誰?!」 あたしは、叫んだ。 その人影は、驚いて、あたしを振り返った。 ポリタンクを持った幸田先生だった。 「幸田先生?! なにしてるんですか?!」 幸田先生は、ポリタンクを投げ出した。 「小さなバケモンごと、焼け死んでしまえ!」 そう叫んで、火のついた煙草のライターを、投げ捨てて逃げた。
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