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「私は、私は、どうなったんでしょう……」
翔之介さんが、呟いた。
「分かんない……でも、多分、この武家屋敷のせいだったのよ! 翔之介さんが、小さくなったのは。それが、焼けてなくなったから……」
あたしは、泣きながら、翔之介さんを、力いっぱい抱き締めた。
「沙穂さま……」
翔之介さんの腕が、躊躇いがちに、あたしの背中に回された。
そして、それは、強くなり、あたしは、初めて翔之介さんに抱き締められた。
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