武家屋敷の奇跡

7/7
前へ
/141ページ
次へ
「夢だったんでしょ? あたしの子どもを守るのが」 翔之介さんが、微笑んだ。 「そうでした。沙穂さまのお子が、まさか、自分の子とは……」 多助が、無邪気に笑っていた。 幸せだった。 あの武家屋敷は、あたしに、思いもよらない幸せをくれた。 幸せは、思いもしないところから、やって来るのだ。 どんな人生だって、生きてさえいれば……。           ー 完 ー
/141ページ

最初のコメントを投稿しよう!

74人が本棚に入れています
本棚に追加