翔之介さんとドライブ

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「はい。分かりました」 翔之介さんは、そう言って、バッグの端から顔だけを少し出した。 ケーキ屋さんの中は、きらびやかだった。 ケーキや洋菓子などが並んでいる。 翔之介さんは、バッグの中から、目を輝かせて、きょろきょろと周りを見ていた。 「このクッキーなんかどうかな? 試食してみる?」 あたしは、翔之介さんにそう言って、抹茶クッキーの試食ケースから、小さくちぎったクッキーを、翔之介さんに渡した。 翔之介さんは、受け取ると、恐る恐る食べた。 しかし、その顔が輝いた。
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