翔之介さんのお届けもの

3/11
前へ
/141ページ
次へ
夜中の十二時を回っても、あたしが、机に向かっていると、翔之介さんが来た。 翔之介さんは、早寝早起きなので、いつもなら、もう、押し入れの隅の寝床で、寝ている時間だ。 その翔之介さんが、心配そうに言った。 「沙穂さま。もう、おやすみになっては?」 「んー、でも、このテスト、明日、使うのよね」 「それは、大事なものなのですか?」 「そうね。授業で、使うからね」 翔之介さんは、難しい顔をしていたが、言った。
/141ページ

最初のコメントを投稿しよう!

73人が本棚に入れています
本棚に追加