翔之介さんのお届けもの

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と、頭を下げて言った。 翔之介さんとはやての帰りは、さすがにもう、危険は避けたかったので、 仕事が終わるまで、車で待ってもらって、一緒に帰ることにした。 しかし、翔之介さんは、車で待っている間、学校の中を見たいと言った。 「今の、手習い所がどのように変わったのか、見てみたいのです」 「でも、他の人に見つからないようにね」 「はい。重々、気を付けまする」 そう、話してから、翔之介さんと別れて、あたしは自分の教室に向かった。 翔之介さん、大丈夫かなあ……。 あたしは、授業をしている間中、それが、気になって仕方なかった。
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