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今日の夢はかなり奇妙である。
なぜなら目の前に、女神っぽい人と地面に突き刺さった剣があるからだ。
女神っぽい人は白銀の髪に空のような透明感のある青い瞳をもった彫刻のように彫りの深い顔をした美女である。
そして剣はキラキラした宝石がふんだんに使われた、いかにも高そうな剣である。
――あー、異世界転生ものの読み過ぎかな?
まず思ったのがそれだった。
なにせ異世界転生って流行っているせいかたくさん種類がある。
まぁ、正直食傷気味なのだが、たまに「当たり」があるのでついつい読んでしまう。
しかし、まさか夢に見るほどとは思わなかった。
「よく来ましたね。勇者タクミよ」
女神っぽい人のまるで楽器のようなきれいな声が響いた。
洞窟みたいなところなせいかよく響く。
それはそれはとても神秘を感じるシチュエーションである。
だが、1番気になったのはそこではなかった。
「俺、シンゴだけど?」
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