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トイレに行きたい
彼と映画を観に行った。タイトルは『風とともに去りぬ』である。長編の映画なので、途中でポップコーンとコーラを彼が買って来てくれた。
ちょうど、私が飲みたく為った処だったので、一気にそのコーラを飲み干してしまった。
コーラなので、トイレに行きたく為ってしまった。
でも、『彼』と『風とともに去りぬ』に対して悪いと思ったので、我慢する事に...。
映画のラストシーン。
私もラストシーン。
主人公のスカーレット・オハラが
『そうだわ。明日、考えましょう。』
私は 『そうだわ。トイレに行きましょう』
と、彼に告げてトイレにダッシュ。
トイレに辿り着くと、大行列。
「まだかしら。まだかしら。まだかしら...」
トイレの流す音を数えて待つ事、数十分。
耳に流す音が、刺激されて思わず、漏らしそうに為った。
咄嗟に、携帯で彼を呼び出した。しかし、当然女子トイレには入れなかった。トイレで順番待ちしながら彼に「漏れそう」と訴えた。
そうだった。私は、彼の分までコーラを飲んでしまったのだった。
彼に、トイレで怒られた。
私は「ごめんね。でも、済むまで待っててね。」と伝えた。
用を足すまで、ずっと、彼よりもトイレの事ばかり考えていた。
『ジャー‼️』 『すっきりした‼️』
私は、ただひたすらトイレに行きたかったのである。
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