たまには現代でも

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その後…スカウトさんから事務所の話を一通り聞いて、俺の方から悪くないという意見をだし、後日事務所を見学することで了承を得てその場は解散した。 そして次の日…俺はのちに一人では緊張するので付いてきて欲しいという要望を聞いて、彼女が来るはずの駅で待ちぼうけをしている。 「あ、太郎さん!!」 「ようやく来たね。」 「えっと…待ちましたか?」 「ああ、待った。」 「それはすみません…昨日は寝つけなく「はい、そういうドリンク。」ありがとうございます。」 彼女はごくごくと飲んで…ぶはぁ!?と吹いた。 特製、眠気が確実に飛ぶドリンクだ。 市販品では生ぬるいと思ってな。 「これはなんていう味…ですか?」 「知らん。」 「ま…まあ、本当に眠気が吹っ飛んだので良かったです。」 そして、電車を乗り継ぎ…事務所前までやって来た。 「さあ、行ってこい。」 「…一緒に付いてきてはくれないんですか?」 「駄目だ、これは君の道だ。」 はぁ…分かりましたと言って彼女は芸能事務所に入った。 さて、早送り…っと、彼女が出てきた。 逃げてきたのか? 「あの…。」 「なんだ?」 「やっぱり、太郎さんにも興味があるみたいで…一緒にどうですか?」 「断る。」 「…ですよね、分かってました。」 再び彼女は事務所に戻る。 さて、このまま早送りするとなんか囲まれるので移動しよう。 近くの喫茶店で時間潰しだ。 それから、事務所前に彼女が現れる三時間後…。 「太郎さん!!」 「やあ、あのまま暇だったので近くの喫茶店で時間を潰してたよ。」 「君は神出鬼没だな。」 スカウトことプロデューサーさんまで現れた。 …何の用だ? 「ちょうど君に用があってね…詳しい話は事務所の中でお願い出来ないかい?」 「才能を見抜く力で方向性を見て欲しいって?」 「…お見通しか。」 「太郎さん、お願いします!!私の方向性「基礎を一通り固めろ。」…えっ?」 「基礎が終わったら、そこのプロデューサーさんに見極めて貰えばいい線行くぞ?」 「いい線とはどこまでだい?」 「さてね…芸能の事は詳しく分からないんでね。」 詳しく知ってたら、べらべら喋ってもいいけどもあまりそういうのは好きじゃない。 やっぱり、自分で壁にぶつかって乗り越えないと意味がないからな。
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