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また壁にぶつかった。
今度はメンバーの関係性に問題が生じたようだ。
ほっといても解決すると思うけど、プロデューサー的に介入して欲しいとのことなので、ちょっと干渉することにした。
「おはようございまーす。」
「ああ、来たね。」
「あれ?この人は前の…。」
「はじめまして、プロデューサーさんの知り合いの田中太郎です。」
「今日はどんな用ですか?」
「ちょっと関係が拗れているようなので、プロデューサーさんに頼まれてね。」
プロデューサーさんはちょ!?いきなり何を言っているんですか!?という顔をしているが、お構い無しだ。
「えっ?…ああ、そうですね。ちょっと拗れています。」
「それは話し合いで解決できる?」
「できると思いますけど…時間はかかりそうです。」
「なら、頼まれる内容ではなさそうだな。」
「逆に頼んでもいいですか?」
「何を?」
「真希ちゃんのことなんだけど…今、何を考えているのか教えてください。」
「普通に仲直りしたいんじゃないのか?」
「だと良いんですけど…真希ちゃん口数少ないから、何を思っているか分からないんです。」
口数少ない…そういう特徴であり、欠点かな。
他の利用者…もといアイドルからの依頼を受けた俺は磯部真希ちゃんを待つことにした。
「あ、太郎さん…おはようございます。」
「やあ、磯部さんおはよう。」
「どうして私の名前を?」
「他のアイドルから頼まれたから、呼ぶことにした。」
「…昨日のことですね。」
「関係性を拗れるようなことをしたのなら、自らの非を認めて早々に謝りなさいな。」
「…そうですね。でも、中塚さん達にも問題が…。」
あ、これは長引くパターンだな。
親密度を高めて、なんとか突破する感じのな。
とりあえず、いつも通り近くの喫茶店でのんびりやるとしよう。
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