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おっちゃん、いよいよこの日が来てしまったね。
まだ逝かないで、少し昔ばなしでもしようよ。
今、おっちゃんは天国へと旅立とうとしているところなんだ。
だけど、僕は少しでもその瞬間を遅らせたいと必死な思いでいるんだよ。
おっちゃんとは、我が家に18年もの間、癒しをくれていた愛猫の名前で、でもこれは正式な名前じゃなくて愛称なんだ。
おっちゃんが我が家へ来たのは、2003年の夏で、まだ本当に小さい子猫ちゃんだったんだ。
僕は、夏になると毎年、知床岬の昆布番屋に取材に行っていたんだけど、行くとさ1、2ヶ月は帰って来られない。
それで、奥さんに申し訳ない気持ちと何かあった時に奥さんを守って欲しくてさ、おっちゃんをペットショップから迎えたんだよ。
え?赤ちゃんなのに、守れるか?って、ま〜それは気持ちの問題なんだけど。
当時はロシアンブルーなんて言ったら珍しくて高かったんだよ。
ましてや、おっちゃんは燦然と輝く血統書付きだ!
それでも奥さんの癒しになってくれればと思って僕は清水の舞台から大ジャンプしたくらいの気持ちで奮発したんだ。
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