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それにしても、奥さんは、おっちゃんに、キャットフードだけしか、与えなかったよね。
僕たちと、同じモノなんて絶対に食べさせなかった。
今言うのも何だけど、僕より良いものを食べていたんじゃないかな?
おっちゃんは、奥さんと僕の愛情と塩分控えめなキャットフードによって長生きできたんだと思うよ!間違いない!
え?おっちゃん、まさか僕の愛情が入っているとは知らなかったよなんて顔してるけど、待ってくれよ。キャットフードは僕の稼ぎですってばさ。
でも、4年前に僕たちが留守のときに、おっちゃんが脳梗塞で泡を吹いて倒れていたところに奥さんが帰宅してギリギリのところで助かったことがあっただろう。
あの時、1本8万円もする注射で奇跡的に命が繋がったんだ。
あの時、獣医さんに1本8万円だと言われても、躊躇なんてしなかった。
おっちゃんは、僕たちの子どもなんだから!
でも本当に良かったよ。
ただあの後、僕たちは、しばらくモヤシのみの生活だったけどね。
それから、いつも、おっちゃんは天然なところを見せてくれて楽しませてくれたよね。
いつかなんて、夜中にスーパーの袋を頭に被ってしまって、それを誰かに飲み込まれたと勘違いしてパニックになって袋を被ったまま、部屋中に、突進激突して断末魔な泣き声をあげて大変だった事とかあったじゃん。
あとさ、座布団の紐に首が入っちゃって、悶え苦しんだりさ。
全く可愛いよ、おっちゃんは。
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