戦場の大阪人

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繁華街で銃撃戦が始まったようだ。ここは福岡。銃弾が雨降る街。 当たらない技術。対処はフィリピンで教わった。身を隠すリズムはニューヨークで。日本では日常的にお目にかからない技術だろう。 ところが、 「今、ぱぁん、ゆうたで、ぱぁん。」 「いややわぁ~、どないしたらええのんやろなぁ~」 井戸端会議かっ!目の前に大阪人がいた。複数いても大阪人。 早く隠れてっ!当たっちゃうからっ!死んぢゃうかもだからっ!! 「今年の阪神なぁ~・・・」 だぁ~ハハハハハっと、豪快な笑い声。 なんでっ?!連敗中ぢゃん、阪神。どうしてこの状況で、阪神。何がおかしいねん、阪神。怒るで、しかしっ! 銃声が近付いてきた。 おばちゃんたち、早く動いてっ!なんとかしてっ! 一人で隠れているのが恥ずかしくなってきた。いやっ、間違ってないっ!生き残る技術に揺るぎはないっ!! すると、ガラガラガラ・・・店のドア開けて、 「なんや、どないしたんやぁ~?」 間延びした声で、おじさん、店から出てきたァ~大阪人増えてるぅぅぅ・・・いやっ、だから、銃撃戦真っ盛りだからっ! 「ほか、わし、ちょっと、観てくるわぁ~」 「ちょっと、もう、荷物おいてっからに、うしょっ、待って、待って、あんたぁ~・・・」 って、みんな、ついてっちゃった・・・。 結論。銃撃戦になったら、大阪自治区の住人・大阪人を、見つけましょうっ。そうして盾になってもらいましょうっ♪ 「あれっ?!いま、わし、あたてる、倒れてるう~・・・」 実況しながら、立派に職務を果たしてくれるでしょう。そうゆうことにしよう。 ありがとう、大阪人。 さようなら、大阪人。 あなたは、最後まで大阪人でした、だし。
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