(三)

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 大学卒業が三日後に迫った日、私と彼は入社前の新入社員研修とサークルの追い出しコンパや友人たちとのパーティなどの忙しさを縫って、丸一日、一緒に過ごす時間を作った。  昼前に私が一人暮らしの彼の家を訪ねた。ちょっと早いお昼ご飯を作って食べた。  二人きりになるのはこのとき、本当に久しぶりだった。多分二週間くらい会っていなかった。だから、ご飯の後に「久しぶりだね」ってお互い見つめ合うと、そのうれしさも相まって、私たちはお互いにむさぼるように相手を求め合った。全てを相手にさらけ出し、相手の全てを受け入れた。無我夢中だった。 (続く)
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