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しかし、翔子は菅谷のいらだちなんか全く眼中にない。
年末年始は百貨店の稼ぎ時であるので現場は休めないが、間接部門は世間並みに休む事が出来る。
翔子は家族との再会を夢見ているのである。
でも、菅谷が嫌いなわけではない。
それは恋愛感情ではない事を岳彦と出会って分かりかけてきた。
菅谷は尊敬する上司である。
そんな翔子の想いは、菅谷には伝わっていない。
密かに寄せる想いは男性でも可愛いものであるが、その想いに見返りを求めてはならない。
独りよがりの俺様の恋ほどつまらないものはない。
素直に気持ちで想いを告げる。その想いは俺様ではない。
そんな菅谷にも恋はもう直ぐ訪れる。
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